私とうどんの出会い
私が今のようにうどん(讃岐うどん)に執着するようになったのは今から2年前98年の5月の事でした。
一人で四国を一周するという貧乏旅行に出かけた時です。
事前に四国の情報を全く持っていなかった私がまず向かったのが香川は高松でした。
高松といえばうどんでしょ、ぐらいのきもちでJR高松駅に程近い一件のうどん屋に向かいました。
湯だめ300円、釜あげ350円
お昼3時頃の店内はがらがら。
さしたる期待も無しに店内のメニュー(壁に貼ってた)を見回し”釜あげ”¥350というのを発見。
おッ安いやん早速注文すると
「にーちゃんすまんな、釜あげできへん」
えっ?メニューに書いてあるのに....
「湯だめやったらできるけどな」
湯だめ?湯だめうどん?そんなうどん食った事ないぞ。
湯だめうどんは...¥300か...
「ま,なんかわからんけどそれ一つ下さい。」
この時まだ釜あげのなんたるかを知らずにいた私はためらわずにその湯だめなるうどんを注文しました。
出てきたうどんは釜あげと何の変わりも無いうどん。
食べてみた感想は「そりゃ〜めちゃウマッ!!」とはならずに「ふーんこんなもんか」って感じでした。
まだその時は本当の讃岐うどんを食べていなかったせいもあるのでしょうが感想はこんなもんでした。
小縣家(おがたや)
つぎに高松の商店街にある本屋さんで平積みにされてある一冊の本が私の目にとまりました。
作家 村上春樹が香川県のディープなウドン屋を回るという紀行文だったのですがそれに載ってるウドン屋がうまそうでうまそうで......
たった今うどんを食ってきたにもかかわらず頭の中はうどんでいっぱい,脳内グルテン状態に陥ってしまった。
私はその本に載っていた中の「小懸家」という店に向かいました。
そこは国道沿いの大型店でなんでも「しょうゆうどん」の元祖らしいです。
店に入ってしょうゆうどんを注文するとまずは大根とおろし金がでてきました。
大根はまるまる一本!!
周りを見てると老若男女がしこしこと大根を無言で少しにやけながらおろしています。
私も少しにやけながらしこしこおろしてるとやってまいりました.しょうゆうどん。
今まで見たうどんの色とは明らかに違う色.ツヤ.肌触り(それはわからん!)
早速いましがたおろしたばかりの大根を少し黄色味がかったその麺にごっそりかけ付属のすだちをさっとしぼり醤油をたらりたらり。
もちあげたうどんはかなり腰がありそうな重量感。
ひとくち口に入れると「う.うまひ〜」固いぐらいの腰があるにも関わらず粉っぽくなくスッと伸び.切れない麺。
噛み締めた歯を押し返す弾力のその麺に絡まる少し辛めの大根。
それにすだちの香りと醤油の甘さが見事なハーモニーとなって鼻腔を通り抜けていきます。
今までおれが食ってたうどんはなんやったんや!!
30才を前に新しい小麦粉との付き合い方を知った私でした。
でもこの時はまだまだ甘かったのです.....
この後出会うもっとディープな讃岐うどんの世界を知らなかったから....
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